52富士山3776ｍ 9座目
緊張度 ★★ 疲労度 ★★★ 満足度 ★★★
登頂日 2004.8.18 天候 8/17 雨 8/18 曇り 8/19 晴れ S旅行会
登山行程
8.17(火) 梅田北バスﾀｰﾐﾅﾙ(7:15発) ＝ 富士山5合目[2305](16:20)(17:00出発) →6合目[2390](18:00) →7合目山小屋｢花小屋」[2790]
(19:20) 花小屋宿泊 8.18(水) 7合目「花子屋」[2790] (5:10出発)→8合目「太子館」｢3100｣(7:10)(休憩)→本八合目「トモエ館」[3400](9:55)→富士山山頂(11:35-12:10)
→8合目「太子館」(14:00着) 太子館宿泊
8.19(木) 8合目「太子館」(5:00出発)→六合目「星観荘」(7:30)
→5合目駐車場(9:10到着)＝ 河口湖(昼食、入浴)(12:00発) ＝ 梅田（18:50帰着）
歩行距離 14.5Km 標高差 1400m 歩行時間 13時間 20分
雑感(紀行)
Ｓ旅行会ツアーで富士山登山に参加した。このツアーの参加者は意外と少なく21名（男:11、女:10）であった。小型バスで梅田北バスﾀｰﾐﾅﾙを7:15定刻に出発した。名神、東名経由御殿場ICで降り、国道138に入り北進し、須走ICで東富士五湖道路に入り河口湖に入る。外は残念ながら雨模様であった。ここから比較的空いた富士スパルラインに入り、16:20富士山五合目駐車場に到着。雲上閣３FLで雨具を付け登山の準備に着替えた。
17:00小雨の中、本日の宿泊地である七合目花小屋に向けて出発した。一般車乗り入れ禁止の車道を南東に歩く。砂礫の道は緩やかにくだり、小雨で煙り、見通しはあまり良くなかった。20分ほど歩くと泉ケ滝の分岐にぶつかり右の登り道に向かう。この辺から空気の希薄を感じ息遣いが荒くなる。30分ほど歩き、六合目の分岐に着き、一休みする。やっと荒い息遣いが収まった。ここからは登り勾配が急になり、整備された幅の広いジグザグ砂礫道を登って行く。30分ほど歩くと暗くなり、ヘッドランプの必要性を感じ始める。暫く周りの人のランプの灯りを使わして貰っていたが、暗くなり自分のものを取り出さなくてはならなくなった。ポケットに準備していたヘッドランプを取り出したが、紐だけでランプがない。しまった、ランプが抜けて落ちたのだ。少し引き返し、かすかに光るものを盲牌で探し始める。半ば諦めていたが10回目ぐらいの手探りに手ごたえがあった。ランプだ。それから30分ほど同じジグザグ砂礫道を登ると、岩稜帯になり、七合目にある最初の山小屋「花子屋」に19:20到着した。山小屋泊まりは初めての経験だった。
花子屋では２つの大きなポリ袋を与えられ、濡れた雨具、ザックカバーを入れる。早速寝床が決められ夕食を戴くことになる。夕食はご飯、ハンバーグ、味噌汁であり、ご飯、味噌汁はお代わりOKであった。寒かったのでお酒１カップ500円で戴く。
3人で2枚上ぶとんでの寝床であった。今日は客が少ないため布団は余っていた。９時消灯になるが、中々寝付かれない。12時頃から1時頃にかけて雷雨と豪雨で外は猛烈にうるさかった。夜中の登山は出来ないため、山小屋の前には登山者たちは雨の中うずくまっていた。明日は登れるかどうか心配である。2時頃から外は段々静かになった。3時トイレで外に出るが、雨は上がっていた。風はかなりあるが、何とかいけるのでは。
8.18(水)
4:30朝食を取り、早速登山出発の準備にかかる。5:00のご来光はちょっと無理のようであった。地平線の東右半分筋上に雲の切れ間があり、わずかに光を呈していた。頂上の方を見るとすぐ上の山小屋「日の出館」の灯りが見えた。
さあ、これから出発だ。心配していた高山病はなさそうだ。これから岩稜帯の岩場が続き、所々鎖や岩の端を持ちながら一歩一歩登って行く。山小屋を経由しながら岩稜帯の岩場を登るのだ。七合目も広いものだ。海抜2700mから2900mで下から花小屋、日の出館、七合目トモエ館、鎌岩館、富士一館、鳥居館、東洋館がある。途中何回か休憩し、2時間ほど歩き、今夜の宿泊地八合目の一番下にある「太子館」(3100m)に到着した。
7合目付近の岩場を登る(4:55) トモエ館で休憩(8:52)
1時間ほど休憩し、登山に不要なものは全部ここ山小屋「太子館」に置くことが出来た。ここでガイドA氏より重大な発言があった。「これからの天気予報は、雨は上がるが、風が非常に強い。特に九合目からは風に注意する必要がある。登山に自信のある方のみ案内しますので手を挙げて頂きたい。本八合目まで行って単独で引き返すことは可能です。それ以外の人はここで待機して戴きたい」と。結果的には参加21名中10名登頂し、2名は本八合目で引き返すことになった。
いよいよこれからが本命で風は強いが雨は上がったようで、上も下も見通しは大分良くなっていた。「太子館」の左後ろからすぐ右上の岩場道を登って行く。直ぐに蓬莱館(3150m)を過ぎ、白雲荘(3200m)、元祖室(3250m)を経由して本八合目「トモエ館」(3350m)に到着し、休憩した。
この辺からは岩場道もなくなり、砂礫道となる。何分風が強いため顔面に砂、小石を直接受けるようになった。ここで先輩から情報を得たゴーグルを取り出す。これは良い、優越感を感じた。天気が良かったら砂埃が舞い、マスクも要るところであるが、雨で地面が湿っているためその必要今はない。もう九合目だろうか下ははるか山中湖方面が見える。更に30分ほど歩くと真新しい鳥居が見えてきた。久須志神社の入り口、富士山山頂だ。ガイドさんが握手で迎えてくれた。
.jpg)
久須志神社の入口(10:30) 頂上浅間大社奥宮にて(10:36) 東京屋にて菅氏と(10:58)
頂上口にはお店が4軒あるがそのうち、東京屋にツアー客10名、全員12名集合することになった。取り敢えずトイレに行こうと場所を確認する。30m左に行ったところに行こうとするが、風が強く飛ばされそうになる。再度トライするが吹き飛ばされ、命の危険を感じ諦めた。仕方なく東京屋に戻る。後で皆にトイレのことを聞くが誰も行けなかったようだ。ここで意外なことが発生した。菅直人衆議院議員がいるではないか。早速握手を求め、一緒に写真撮影をお願いする。何てラッキーな記念富士山登頂になったことか。
さあ下山だ、本来ならトイレ横の下山道を下るわけであるが、強風のためそれは出来なく、今登ってきた登山道を下ることになる。下山は空気の希薄は感じなく、ただ吹き飛ばされないように風だけに注意すればよかった。それにしてもゴーグルは便利なものだ。砂がゴーグルを叩く音を聞きながら下山した。
八合五勺目辺りで休憩し、西方向の斜面及び河口湖方面の写真を撮影する。山頂から1時間40分ほどで今晩の宿泊地「太子館」に14:00帰着した。一休みし、早い夕食を15:30に済ませ、景色が良いので写真を求めた。
下山中(11:559 (12:33) 登頂を終えて8合目「太子館」に帰る(13:55)
8.19(木)
5時のご来光に備えるため、4時に起床した。今日は天気が良い。それでも夜のツアー登山は相変わらず風が強く、断念した模様。4:50頃からご来光を待ち、5時にしっかりと写真に収め、下山を開始した。相変わらず風が強かったため当初の下山専用道は使わなく、登山道を下だった。「太子館」(3100m)から「花子屋」(2700m)まではしっかり岩場道であるので、注意しながら一歩一歩時間を賭けながら下って行く。2時間ほど下り、六合目付近に到着した。この辺の上を見た景色は豪快であった。連なる山小屋と富士山山頂がすっかり収まるではないか。また北方向を見ると五合目駐車場の上に浮かぶ南アルプス連峰が綺麗に見えるではないか。
「星観荘」（畳が敷かれていた）の前で一休みし、景色を楽しみながら5合目駐車場に向かった。
当初天気予報は悪く、現地での諦めをある程度覚悟していたが、二日目登山は風強いが曇りから晴れ、三日目は快晴となり非常に運に恵まれた感じであった。登山客は盆を過ぎた関係か、普段日の1/10以下であり、計画日は正解であったと自負する。
今回の登山は片道6km標高差1400mであるが、実感したことは脚力、体力よりも高山病にならない体質であることが重要である。現に21名中3名は高山病でダメになった。次に空気が希薄のため心肺機能が丈夫であること。小生は余り強くなく、ゆっくりした登山であったが、かなりハアーハアーと息が荒くなり、写真を撮りながら調整を行った。六合目からは樹木がなく、岩稜、砂礫道だけで登山を楽しむには向かない。天気よければ埃ぽく、雨が降れば面白くない。今回の登山は雨降りの翌日であったので幸運であった。2度と登ろうとは思わないが、偶然にも菅直人衆議院議員と富士山山頂でお会い出来、幸運な一生の思い出山行となった。
八合目「太子館」からのご来光(8/19 4:59) 六合目付近から山小屋の連なる富士山 五合目駐車場より望む富士山